転職の履歴書を書きたいが、学歴はいつから書いたら良いんだろうか?
小学生から書くべき?そもそも学歴ってなんで必要なの?
出来れば、書きたくない学歴もあるんだけど・・・。
という不安や悩みにお答えします。
■本記事のテーマ
転職活動時の履歴書に書く学歴はいつから書けばよいの?にお答えします。
出来れば書きたくない学歴や事項があるのですが…という悩みについて、具体的な対処方法が分かります。
■記事の信頼性
「国家資格キャリアコンサルタント」の資格を所持しています。大手人材会社で4年勤務。転職を経て、中堅企業での採用活動8年。約2500名の面接をさせて頂きました。
転職希望の方の面接はもちろん、新卒学生さんの面接、アルバイトパートさんの面接など、企業の採用活動を全般的に行っています。
個人的には、キャリアコンサルタントとしても活動しており、大手人材会社の合同説明会のカウンセリングコーナーなどで、約200名の方のカウンセリングもさせていただいております。
■もくじ
2.転職の際、履歴書に学歴を書くことで逆にデメリットになるケースはあるか?
4.「それでもやっぱり、書きたくない学歴がある。」そういった場合の対処法
1.転職活動時の履歴書に書く学歴はいつから書けばよいの?
ズバリ、古ければ古いほど良い!これが結論です。
学歴は地味に重要!転職の際の学歴を履歴書に書くメリットは?小学生頃からかけるとベストです。
理由が以下の通り3つありますので、それぞれ説明していきます。
理由①どのような環境で育ったのかを伝えることが出来る。
たとえば、
大阪府大阪市立○○小学校 ××年卒
福岡県立△△中学校 □□年卒
と記載していたとします。小学校の情報も書いておくだけで、小学校を卒業し、引越しをしたんだなという事が分かります。
小学校に6年通い、友達も出来たのに中学校で福岡に引っ越し、そこでのスタートってハードルが高いと思いませんか?
鋭い面接官であれば、そのあたりの出来事も興味を持って聞いてくる場合があります。(私は聞きます)
幼少期の引越しや転校などは、その人の人間関係づくりのベースに関わっている事が多いように感じます。
転職というと、「転校」に近い部分もあります。全く新しい人間関係、文化のなかでどうなじんでいくかという事を考えると、必要な情報ですよね。
その他、都心だったのか自然に囲まれていたのか、など環境を想像することもできより面接官のあなたに対しての理解が深まります。
理由②面接官との共通項につながる場合がある。
面接官が大阪出身や福岡にいた事があれば、地元話に花が咲くかもしれません。
地元で人気の飲食店の話などが盛り上がれば、面接の最初のつかみはばっちりですよね。
面接官も自分自身もリラックスして面接を進めることができますね。
理由③アイスブレイクのネタを面接官に渡すことが出来る。
まじめな面接官は、どのような小学校や中学校だったのかな?と学校のホームページまで見に行くこともあります。
「そこまで見てほしくない」と感じる場合は別ですが、面接官に情報を渡しておくことは決してマイナスにはなりません。
部活が強い学校であれば、そういった話で盛り上がることもあります。
学歴は決して、基礎学力だけを見ているわけではありません。生まれ育ちや、転校などの変化、環境の変化があったのかどうかなど、(あれば良いというわけではありませんが)多くの情報が隠れています。
アイスブレイクにもつながるので、書くことにデメリットがなければ、できるだけ書いておいた方がよいですね。
というわけで、学歴は自身の学力を提示する事だけが目的ではなく、
面接官とのアイスブレイクや、つかみのネタとしても戦略的に活用することが出来ます。
特徴のある学校名や、地域に住んでいたことなどがある方は、尚更記載しておくに越したことはないですね。
※テレビで有名になった学校や、地域、面白い名前の学校などは、私が面接する場合も気になってスルーせずにはいられません。
2.転職の際、履歴書に学歴を書くことで逆にデメリットになるケースはあるか?
結論としては、真摯に事実が記載されていれば、基本的にデメリットはありません。逆に、書いていないデメリットの方が大きいです。
もし、学歴に記載のない箇所があると、その理由を確認されることがあります。
スルーされた場合でも「何か後ろめたいことがあるのかな?」と面接官のもやもやが消えないまま面接が進みます。
※書類選考で落ちてしまうとういうこともあります。
たとえば、小学校の記載がなかったとします。そうすると、小学校はどのあたりだったのかな?と気になる面接官はいます。
どうしても触れてほしくない出来事などがある場合でも、基本は記載しておいた方が良いです。
記載がない方が目立ち、より突っ込まれてしまうということもあります。
考え方によっては、本当は隠したいけど、書いておいた方が自身の評価につながるという事もあります。
例えば、出身校が「治安の悪いことで有名」だったとします。その学校内で、流されることなく、勉強や部活に取組んでいました。
というエピソードがあったとすると、これはデメリットどころかプラスになりますよね。
このように、多少気になることがあったとしても、プラスに転じることができたり、特にマイナスにならない場合は、小学生頃までの学歴は書いておいた方が良いです。
3.就職活動と転職活動における履歴書に書く学歴の重要度は?
就職活動時の学歴と比べると、転職活動時の学歴の重要度は低いと言えます。
転職の場合は、直近の仕事の経験や実績の方が重要ととらえる場合が多いからです。
就職活動の場合は、”職歴がない”のでどうしても学生時代の話が重要になります。
いわゆる「学歴」をみると、ある一定の基礎学力があることの証明にもつながります。
一方、中途採用の場合、いくら学歴で基礎学力があることが証明されたとしても、仕事での実績がいまいちだと、採用にはつながりません。
学歴で採用をしているわけではないので、職歴の方が重要になってくることは言うまでもありません。
ですが、先ほどの話の通り、アイスブレイクになったり、育った環境を垣間見てもらう事でプラスの評価に繋げることが出来ます。
「学歴で何を伝えたいのか」を自身の中で明確にし、記載しておくことで、面接の流れを作ることが出来ますね。
4.「それでもやっぱり、書きたくない学歴がある。」そういった場合の対処法
それでもやっぱり書きたくない学歴というのもありますよね。そんな時は「書かない」も一つの選択肢です。(リスクはあります)
というのも、書かないことは、嘘をついていることにはなりません。また、あえてデメリットになることを書く必要もありません。
学歴以外のことでも、記載するかどうかを悩む事項というのはあると思います。
「書かないことは、嘘をついていることにはなりません。」ですが、リスクもあることを理解した上で、判断する必要があります。
~書かないことのリスク~
・書類選考で落ちる。
・面接官に結局聞かれる。
・面接官に疑われると、他にも何かあるのではと思われる。
・入社後に何かしらの問題が発覚する。
・場合によっては職場にいづらくなる。
このあたりの起きうるリスクを想定し、問題が起きたときも自身で対処しきる覚悟を持って最終的な判断を行う必要がありますね。
■まとめ
履歴書にどこまで書けばよいのか、また、書きたくないことがある場合どうすればよいのか?
これは本当に悩みどころですよね。
基本は、「事実は書く」というのが原則ではあります。
本当は書きたくない事実も「戦略を持って、ストーリーを組み立てる」ことで、プラスに転じさせることが出来ます。
ですが、場合によっては「書かない」も1つの選択肢。
しかし、当然リスクは伴います。
そのリスクとてんびんにかけ、起こりうるリスクは自身で対処しきるという腹を決め、
「書かない」選択することが必要です。