■はじめに
人の目を気にしすぎて動けない。どう見られているかが気になってしんどい。人の為に動いてしまい、自分の為にうごけない。と感じている人は多いのではないでしょうか。
私はいまでも感じています。ですが、少しずつ克服できているようにも感じます。
このテーマには、ず~と悩まされているような気がします。おそらく、一生をかけて向き合うテーマなのだと思います。
とにかく、本屋さんで自己啓発書を大量買いしていた時期もありました。
でも、なかなか環境は変わりません。
自分自身の経験や、もがきながら集めた、書籍や人からのアドバイスなども含め、
”人の目を気にしすぎて動けないを克服し、自分も他者も尊重するためのマインド”をお伝えします。
■記事の信頼性
「国家資格キャリアコンサルタント」の資格を所持しています。大手人材会社で4年勤務。転職を経て、中堅企業での採用活動8年。約2500名の面接をさせて頂きました。
転職希望の方の面接はもちろん、新卒学生さんの面接、アルバイトパートさんの面接など、企業の採用活動を全般的に行っています。
個人的には、キャリアコンサルタントとしても活動しており、大手人材会社の合同説明会のカウンセリングコーナーなどで、約200名の方のカウンセリングもさせていただいております。
カウンセラーとしての知見も交え、お伝えいたします。
■もくじ
1.人の目が気になる理由
人の目って気になりますよね。
あ~なかなか行動に移せていないな~。と感じるときは、人の目を気にしていることが多いです。
ではどうして人の目を気にしてしまうのでしょうか。
ズバリ、満足感、優越感を得たい、居場所が欲しいから。です。
私の場合で考えてみました・・・(本当はやりたくないのですが、自分に向き合う為に頑張ります)
なぜ?→どう見られているかが気になる
なぜ?→人からよく見られたいから(嫌われたくない)
なぜ?→優越感、満足感を得たいから(居場所が欲しい)
なぜ?→気持ち良いから
とこんな感じです。
やはり、人からよく見られたいですよね。
で、その理由は、「すごい!」と言ってもらいたいなどの満足感、優越感を得たいという気持ちが強いように感じます。
また、同時に、嫌われたくない→居場所が欲しいという感情にも気づくことが出来ました。
小学生時代、嫌がらせを受けていたという経験があります。
そんな時に、”嫌われたくない”や”自分に矢印が向かないように”という感情が発生したのかもしれません。
私の場合は、勉強もスポーツもその当時は”卒なくこなす”ことが出来ていたので、面白くなく感じていた人がいたのかもしれません。
良い意味で目立ってしまい矢印が向いてしまう、というパターンですね。
一方、”それなりに出来る”自分が好きという感情もありました。
逆にこの感情が、自分にブレーキをかけているように感じます。
”出来ない”自分が許せないんですね。
なので、どうしても”出来る”ことを選んでしまう自分がいる。
人よりも出来る→すごいと言ってもらえる→うれしい(満足感、優越感)
これを実現したいんですよね。
ですが、それって、自分がやりたいことなんだろうか?
心から欲していることなんだろうか?
と感じることもたくさんあります。
ここまで書いてみてハッとしたのですが、
人からすごいといってもらえることを目的にすると、人の目からの呪縛からはのがれられないのでは?
裏を返すと、
人からすごいといってもらえるということを目的にしなければ、人の目からの呪縛から逃れられる!
ということ?
でも、それってどういうこと?
良い評価も悪い評価もなく、ただその状態がそこにある。
それだけのことなんですよね。
ひとからすごいと言ってもらえること、これは”他者の評価”です。
他者が自分のことをどう思うか、どう評価するは、基本的には自分ではコントロールできないですよね。
ですが、この”他者の評価をコントロールしようとする”ことが、おのずと人の目を気にする方向に自分を向けてしまっているんですよね。
自分の今の状態は、良い状態ですか?悪い状態ですか?
良いか悪いかは他者が決めることであって、自分では決められないんですよね。
つまり、コントロール不能なんです。
いくら、他者から見た自分の評価を良い方向にコントロールしようとしても、全員の評価を良い方向に向けることは不可能です。100人いれば、すくなくとも1人は自分にネガティブな評価をくだしてもおかしくないですよね。
このコントロール不能なことをコントロールしようとしている状態が、
人の目を気にしているという状態なんです。
人の目を気にしているということは、人から「すごい」と言ってもらいたいと無意識に思っていることが多い。
他の人から「すごい」と言ってもらいたいと感じているのは、満足感、優越感をあじわって気持ちよくなりたいから。
だけど、他者からの評価はコントロールできない。
一時的には、コントロールできたとしても、長くはつづかないし、いつかは終わってしまいます。
では、どうすれば、他者からの評価にとらわれずに、生きることが出来るのでしょうか?
2.”人の目が気になる”からの解放を実現するには?
・「人は自分のことを気にしていない」ということに気づく
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実は、他の人は自分が思っているよりもず~~~っと、自分のことを気にしていないんです。
人の目を気にしているのは、自分だけなんですよね。
ある人に言われました。
「何でそんなに自惚(うぬぼ)れてるの?あなたのことなんて、誰も気にしてないよ。」
「あなたが何をしようが、成功しようが、失敗しようが、周りの人には全く影響しないよ。」
「逆になんで、他の人に影響すると感じてるの?」
ぐさぐさ~っと胸をえぐるように突き刺さりました。
人の目を気にしている人は、自分のことを”過大評価”しています。
”特別でありたい” ”すごい人でありたい” ”こんなもんじゃない”
こういった気持ちは、パワーにもなりますが、足かせにもなります。
特別でありたいがために、よりいっそう、人の目を気にしてしまいます。
結果、失敗したくない、という気持ちがうまれ、動けなくなってしまいます。
勝てる見込みがうまれるまで、確証がえられるまで、止まってしまいます。
その確証はいつまでも得られず、行動しない、という結果につながります。
当然ですが、新しいことをしようとしている時、自分は初心者であり、未経験者であり、なにものでもありません。
そして、だれもあなたのことを気にしていません。
成功しようが、失敗しようが、だれも気づきません。
自分で勝手に失敗し、勝手に成功しているのです。
自分のことを”勝手に”過大評価していた自分自身だけが、自分に”ダメ出し”ができるのです。
新しいことをしようとしている時、自分はなにものでもありません。
生まれたてのあかちゃんのように、
ただそこに、「あるだけ」なのです。
年をかさねてしまったがばかりに、特別であろうとしてしまうのですが、なにものでもなく、なにもできない、ただあるだけの存在です。
あしもとに落ちている小石といっしょです。
時にはふまれたり、けとばされたりするかもしれません。
それでも、ただそこにある小石のように、だれも自分のことは気にしていません。
・他者が自分のことをどう思うかは、コントロールできない。
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人の目をきにしてしまうということは、他者にどう見られたいかに意識が行っているということ。
ですが、他者が自分をどう見るかは、他者が決めることであって、自分ではコントロールできないことなのです。
それでも、無意識に他者からの自分の評価をコントロールしようとしてしまう。
ある意味、自分にしか興味がなく、自分がどう見られているか、どう見られたいかに注目している、自己中心的で傲慢な態度ともいえるのです。
自己中心的で傲慢と言われると、不快に感じるかたもいらっしゃるとは思います。
ですが、人の目が気になるというこの連鎖を断ち切る為には、(自戒も込めて)この点について理解することが大切ですね。
私はお昼ごはんにカレーが食べたいのに、友人は、うどんが良いと言う。
その友人のことは大切なので、じゃあうどんにしようと答える。
ここで、カレーが良いと主張すると、その友人は自分にどのような評価をするでしょうか?
答えは、「わからない」です。よね?
「もしかしたら、次から一緒にご飯にいってもらえないかもしれない。」
と思うのは自分だけであって、相手がどう思うかは、相手の問題なんです。
「そうだね、確かにこっちのお店のカレーもおいしそうだから、カレーにしよう。次はうどんね!」
となることもあります。
仮に、(自分の気持ちを押し殺して)「そうだね!うどんにしょう!」と答えたとします。
その結果、相手が自分に対してプラス評価をするかどうかは「全く別の話」なんです。
プラスもマイナスもなく、イーブンということもありえます。むしろ、イーブンのことの方が多いかもしれません。
人の目が気になる、とは、他者からの評価をもとめて、自分の行動や発言を変えることが常態化している状態です。
さらに、その行為は、自分が想定するような反応を相手がするということを無意識のうちにコントロールしようとしているということです。
簡単に言うと、「自分はカレーが食べたいから、あなたもカレーが食べたいと思ってください。」ということですね。
だけど、そんなことはコントロールできないので、「いや、うどんがいい」という答えが返ってくる。
その時に傷つきたくないから、「自分を相手に合せる」ことで、”相手の自分に対する評価をコントロール”しようし、自分を守ってしてしまいます。
相手に合わせ続けることって、やっぱりしんどいですよね。
相手からの自分の評価をコントロールしようとすればするほど、本当の自分がどこかにいってしまいます。
そもそも、相手からの自分の評価をコントロールすることは不可能です。
さらに、自己中心的で、傲慢な姿勢であるにもかかわらず、無意識のうちに行ってしまっています。
・「LOSE-WIN」ではなく「WIN-WIN」を考える。
では、いったいどうしたらよいの!!?
と思われている方も多いはずです。
私も、記事を書きながら「じゃあどうするの??」と正直感じていますw
ひとつの答えは、「WIN-WIN」を考える。ことです。
「そっかわかった。そしたら、別々のお店で食べようか」
「そっかわかった。そしたら、フードコートにいこうか」
という答えは、ないのでしょうか?
人の目を気にして、相手に合わせる行為は、「相手からの自分の評価を良いものにしようと無意識に他者をコントロールしようとしていること」とお伝えしました。
また、それは自己中心的で傲慢な態度でもあります。
一方、「WIN-WIN」を考えるという態度はどうでしょうか。
相手の意見も尊重し、自分の意見も尊重する。その上で、最適解を導き出す。
全く次元の違う話であり、実現や達成の難易度もぐっと上がります。
私たちは、この「WIN-WIN」の実現を抜きにして、簡単に、相手からの良い評価を得ようとしてしまいがちです。
その結果、人の目を気にするようになり、無意識に相手をコントロールしようとしてしまうのです。
7つの習慣では、「WIN-WIN」「WIN-LOSE」「LOSE-WIN」「NO-DEAL」の4つに分けて説明されています。
※正確には、「LOSE-LOSE」「WIN」も加えられていますが、ここでは省きます。
人の目を気にしてしまう方の多くは、「LOSE-WIN」(自分がまけて相手が勝つ)を選んでしまいがち。
その方が、話は簡単に終わるし、相手からの自分の評価をコントロールできる(ように見えている)から。
ですが、この状態を長く続けることはとても苦しいことです。
自分にウソをつきながら、だましだまし生きていくことになるからです。
また、そうすることによって得られるはずの「見返り=相手からの良い評価」は実は得られるかどうかは分からず、コントロール不能の他者の課題です。
そこで、向き合いたいことが「WIN-WIN」(自分も相手も勝つ)です。
それが出来れば苦労しないよ・・・
と感じるかたもいらっしゃるかもしれませんが、結論はやっぱりここなんですよね。
WIN-WINの実現を妨げるものとして、
「実現するのに、相手とのコミュニケーションが必要となる。」
「WIN-WINの解までたどり着けない場合がある。」
の2つがあげられます。
「実現するのに、相手とのコミュニケーションが必要となる。」
ですが、まず、人は一人では生きていないので、「必ず相手とのコミュニケーションは発生する」という前提に立つことが重要です。
人の目を気にするという行為には、
「人の目を気にし、相手に合せることで良い評価を得たい。さらには、コミュニケーション量を出来るだけ落として実現したい。」
という考えが入り混じっています。
ことばにすると、いよいよ身勝手な考え方だな~とつくづく感じて、イヤになります。ですが、気づかぬうちにやってしまっているんですよね。
生きているかぎり1人ではないので、だれかしらの相手とのコミュニケーションは避けては通れないんです。
前提として、相手とのコミュニケーションなしには、WIN-WINは実現出来ないのです。
つぎに、
「WIN-WINの解までたどり着けない場合がある。」
です。相手との対話、コミュニケーションを重ねた結果、WIN-WINを導き出せないということがあります。
これは、あり得る話です。
その場合の選択肢として、7つの習慣では「NO-DEAL」(合意しないことに合意する)という結末が用意されています。
真にWIN-WINでない合意は、「LOSE-WIN」か「WIN-LOSE」のどちらかになっています。
程度の差はあるかもしれませんが、どちらかがLOSEになっているんですよね。
その関係は、やはり長くは続きませんし、不健康な状態です。
であれば、走り出してから気づくよりも、走り出す前に、終えておいた方がお互いにとって良い。ある意味(WIN-WIN)ということです。
人の目を気にして、安易に「LOSE-WIN」をつくることは、自分を苦しめることになるし、そもそも他者の考えをコントロールすることが出来ないという点において、不可能なことです。
一方で、「WINーWIN」を目指すことは、相手も自分も尊重し、お互いが納得できる解を導きだそうとする態度です。
時には、決裂する(NO-DEAL)となることもありますが、それはある意味(WIN-WIN)です。
WIN-WINを目指す途中で、感情面でのこじれは発生するかもしれません。
ですが、これは、他者の問題であり、自分がコントロールできることではありません。
自分も尊重し、相手と向き合い、WIN-WINを導く態度を続けることが出来れば、
少しずつ、「人の目が気になる」を克服できるようになるのではと考えています。
3. 「はじめの小さな一歩」をふみだしてみる ~まとめ~
そう。たしかに嫌われたいと望むいとなどいない。でも、こう考えてください。誰からも嫌われないためには、どうすればいいか?答えはひとつしかありません。常に他者の顔色を窺いながら、あらゆる他者に忠誠を誓うことです。もしも周りに10人の他者がいたなら、その10人全員に忠誠を誓う。そうしておけば、当座のところは誰からも嫌われずに済みます。
しかしこのとき、大きな矛盾が待っています。嫌われたくないとの一心から、10人全員に忠誠を誓う。これはちょうどポピュリズムに陥った政治家のようなもので、できないことまで「できる」と約束したり、取れない責任まで引き受けたりしてしまうことになります。無論、その嘘はほどなく発覚してしまうでしょう。そして信用を失い、自らの人生をより苦しいものとしてしまう。もちろん嘘をつき続けるストレスも、想像を絶するものがあります。
ここはしっかりと理解してください。他者の期待を満たすように生きること、そして自分の人生を他人任せにすること。これは、自分に嘘をつき、周囲の人々に対しても嘘をつき続ける生き方なのです。
これは、「嫌われる勇気」の一節です。
人の目を気にしてしまう。これは、承認欲求をみたすために人が無意識のうちに行ってしまう態度です。
ですが、いくら承認欲求を満たそうと人の目を伺い、期待に応えようと自分を動かしてみても、それに対して他者がどう評価するかは全く別の話です。
さらには、他者をコントロールしようとしている態度は、自己中心的で、傲慢な態度とも言えます。
このように動いてしまいがちな自分にブレーキをかけ、他者をコントロールしようとするのではなく、他者を尊重し、さらには、自分を尊重し、「WIN-WIN」を目指す。
時には、その過程において、厳しい批判や、裏切りなどということもあるかもしれません。
ですが、それは、自分の問題ではなく、他者の問題であり、コントロールすることはできません。
「嫌われる勇気」の一節にあるように、周りの10人に嫌われないようにと忠誠を誓うことは出来ないのです。
他者の期待を満たそうと生きるのではなく、自分の人生を他人まかせにするのではなく、自分のことを尊重し、さらに他者も尊重する「WIN-WIN」の実現を目指すことが、豊かで幸せな生き方につながると、切に感じています。
私達は、あるがままに、今ここに存在しています。
他者からの評価におびえる必要はありません。
それは、他者からの評価をコントロールすることはできないからです。
自分の評価に、良いも悪いもありません。ただ、あるだけです。
「WIN-WIN」を目指すということは、自分を大切にし、他者に貢献するということです。
人の目を気にしがちな人は、自分に目が行っています。
「WIN-WIN」を目指すべく、他者に目を向け、他者を尊重し、自分に出来ることを通して貢献する。
そのような姿勢・態度で世界をとらえてみると、今までと違った世界が見えてくるのだと思います。
自分をしばりつけている鎖をエイヤッと断ち切って、はじめの一歩を踏み出しましょう。
※Amazonオーディブルでも「嫌われる勇気」「7つの習慣」を勉強することが出来ます。
どちらも1回ではなかなか理解しづらいので、私は、音声で何度も繰り返し聴いています。
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