じ、実は・・・
興味のある業界だし、社員の人も素敵な方ばかりで、この会社にしようと選考を受けてきたんですけど、親や、友達に報告すると、なぜか反応がおかしいんです・・・。
「どこそこ?」「聞いたことないな~」「ちゃんと福利厚生は調べたのか?」「労働組合はあるの?」などいろいろきかれてしまって・・・。
このまま決めて良いのか不安なんです。
せっかく内定を得られたのに、最後に最大の難関が待ち受けています。
それは、「意思決定」・・・決めるということです。
- 内定を持っているが決められない。
- 親や友達などの身近な人の意見が気になる。
- 就職先の決定で後悔したくない。
こういったお悩みにお答えします。
■記事の信頼性
「国家資格キャリアコンサルタント」の資格を所持しています。大手人材会社で4年勤務。転職を経て、中堅企業での採用活動8年。約2500名の面接をさせて頂きました。
転職希望の方の面接はもちろん、新卒学生さんの面接、アルバイトパートさんの面接など、企業の採用活動を全般的に行っています。
個人的には、キャリアコンサルタントとしても活動しており、大手人材会社の合同説明会のカウンセリングコーナーなどで、約200名の方のカウンセリングもさせていただいております。
↓あわせて聴きたい 音声でサクッと♪↓
■もくじ
1.内定を持っているが決められない理由
ズバリ!失敗が怖いからです。
いや、それはそうだけども、それをいっちゃうともともこもないですよね?
だけど、それは真実なのです。
誰しも失敗したいとは思っていません。
選考中は、恋は盲目で、その企業に振り向いてもらおうと、一生懸命になりますし、良いところをたくさん見つけようとします。
ときに、一心不乱にアプローチをしすぎて、視野が狭くなっていることもあります。
マリッジブルーという言葉がありますね。
まさに、就活でも同じことが起きます。直前の意思決定のタイミングになると、急に今まで気になっていなかったことが、気になりはじめるのです。
そんな気持ちに、親や友達など、周りの人は追い打ちをかけてきます。
「本当にそこで良いのか?」「同業界の他社はきちんと見たのか?」
「こっちの業界の方が良いのでは?」「福利厚生は大丈夫か?」
など、あげればきりがありません。
失敗は出来るだけ避けたいというのがホンネ。
ここで考えてほしいのですが、
逆に、100%正解という選択はあるのでしょうか?
当然ですが、これもないんですよね。考えたらわかるのですが、この点にふたをして議論してしまう事が多いのです。
ただ、今ある選択肢の中からのベストな解はあるはずです。
そんな、100%正解ではないが、ベストな解の見つけ方を考えてみましょう。
2.100%正解ではないが、ベストな解の見つけるための6つの質問。
- 好きを仕事にしようとしていないか?
- 給料の多さで決めようとしていないか?
- ステータスで選ぼうとしていないか?
- 仕事の楽さで選ぼうとしていないか?
- 直感で選ぼうとしていないか?
- 適性や性格診断で選ぼうとしていないか?
・好きを仕事にしようとしていないか?
好きを仕事にとよく言われますが、それは、好きを仕事に出来た人が推奨する話であって、好きを仕事にすることが満足な職業選択に繋がることとはイコールではないのです。
また、「好きを仕事に」は、多くの人が飛びつきやすい話であり、ウケが良いのでよく出回ります。
なぜウケが良いのか?
好きを仕事には「楽しそう」「楽そう」だからです。
本当にそうでしょうか?
みなさんの頭に浮かぶ、「好きを仕事にしている人」を何人か想像してみてください。
そのポジション、その仕事が出来るようになるまで、表には出していないような泥臭い下積みの時期や、隠れた努力などはないでしょうか?
きっとあると思います。
そういった点を除外して、好きを仕事にの話は出来ません。
一方、「好きを仕事にしてるように見える」人もいます。
もともとは、好きでもなんでもなかった。ただ続けていたら、得意になって、いつしか「好きになっていた」ということもあります。
つまり、入口はどちらでも良いのです。
・給料の多さで決めようとしていないか?
給料が少しでも多い方が良いと考えるのは、当たり前のことですよね。
ですが、冷静に考えると、この時の比較は、「新卒入社という特殊なある一時点」での比較ですよね。
新卒入社時の給料は、採用担当や人事が、少しでも他社よりも良く見せようと躍起になって造り上げているものです。(もちろん限界はありますが)
その後、キャリアアップなどによって、給料がどのように変化していくかの方が、大切ではないですか?
また、別軸の話ですが、給料はあくまでもカンフル剤のようなもので、給料は高ければ高いほど幸福かというと、決してそうではありません。
年収ベースでいくと700万を超えると、幸福度に差はなくなると言われています。
高い給料も、その瞬間は嬉しいのですが、だんだん慣れてきます。
・ステータスで選ぼうとしていないか?
これもありがちですが、完全に「他者からみた自分」にとらわれています。
「え!○○社で働いているの!?すごい!」
と言われたいですよね。
これは、「知名度」の話です。その会社が大手(とは限りませんが)で、知名度があるだけのことであって、働く従業員にとっては重要ではありません。
一方、ステータスを上手く「利用して」自身のキャリアを造り上げていくという発想は有りです。
「知名度やステータス」は転職やキャリアチェンジをするときの客観的な評価としての「武器」になります。
・仕事の楽さで選ぼうとしていないか?
楽な仕事はありません。と老害のような話をするつもりはありませんが、人生を豊かにする大事な要素として、「適度なストレス」が注目されています。
ストレスと聞くと、マイナスイメージを感じる人が多いと思います。
2020年から今もなお、コロナウイルスが猛威をふるっています。就活生の中には、学校にも行けず、バイトにも行けず、もんもんとした人も多かったのではないでしょうか。
学校で授業を受けることが「ストレス」と感じていた人や、バイトで先輩に叱られることが「ストレス」と感じていた人もきっといると思います。
そんな人も、これらが、急になくなり、(しばらくはラッキーと感じることはあっても)こうも長く続くと、そろそろ「学校に行きたい」「バイトに行きたい」と思うようになってきているのではないでしょうか。
人は、人との中で生きています。
自分以外の人は他人です。他人と生きている以上、「ストレス」は発生します。
一方、人は、人に貢献することで存在価値を感じる生き物です。人との接触が分断されると、これも「ストレス」になります。
ストレスはあるものです。適切なストレスがあって、それとうまく付き合い、人に貢献しながら乗り越えることで、達成感や幸福感を感じることが出来ます。
楽そう=ストレスがない
ではないですし、ストレスがない環境を選ぶことの方が難しいかもしれません。
・直感で選ぼうとしていないか?
「もう最後は直感だ!」と選ぼうとしているあなた。
もう一度冷静になってみてください。
確かに、「直感で選んでみたら、正解でした。」という事は過去にあったかもしれませんし、そのような話はよくあります。
ですが、直感の精度が高まるのは、過去の経験が豊富にある場合です。
仕事選びという点においてはいかがでしょうか?
就活時点では、あまりにも経験値としては少ないのではないでしょうか。
確かに、十分な経験とは何を持って定めるのか?と言われると、明確な答えはありません。
こう考えると、どの時点においても直感で決めるというのは、リスクがあることとも言えそうです。
・適性や性格診断で選ぼうとしていないか?
えっ!?適性や性格診断で選ぶのもダメなんですか?
と思われるかもしれません。
参考にはなりますが、鵜呑みにしてはいけません。
なぜなら、適性や性格診断も受けるタイミングや状況によって左右されるものだからです。
出た結果をどう解釈し、消化するかが大切です。
あくまでも、自分にとって何が大切なのかを考える為のツールにすぎません。
3.後悔しない為にクリアしておきたい2つのポイント
ここまでくると、いよいよ分からなくなってきますよね。
決して私は、みなさんの思考をぐちゃぐちゃにしたいわけではありません。
紹介した思考法は全て、ある程度、納得いただけるものではあったと思います。
最後の意思決定の際には、避けては通れない考え方なので紹介させて頂きました。
ここでは、最低限クリアしておいてほしいポイントを2つお伝えします。
- 人に貢献出来ているイメージが持てるかどうか
- 理想のライフスタイルを実現出来るかどうか
・人に貢献出来ているイメージが持てるかどうか
人は人との間で生きています。幸福感をもって生きていくためには、人への貢献感がが必要不可欠です。
その仕事を続けていくことは、人への貢献につながっているかどうかを、今一度確認してみてください。
・理想のライフスタイルを実現出来るかどうか
ライフスタイルとは、生き方そのものです。
人からががみがみ言われず、自分自身で意思決定をし、自由に生きたい。
それも1つのライフスタイルです。
それが重要なのであれば、それが実現できる仕事を選びましょう。
とはいっても、すぐには難しいかもしれません。
そんな場合は、理想のライフスタイルを手に入れる為のスキルや経験、などを身に付けることが出来る仕事を選びましょう。
4.後悔しない為の意思決定の方法
いよいよ最後です。
後悔しない為の意思決定の方法とは、
【絶対に、後悔しないという覚悟を持って決める】です。
えっ?言葉あそびですか??
いえ、違います。
後悔とは、何かが起きて、その後にするものです。
冒頭に、
悩むのは、「失敗したくないから」と伝えました。
一方、失敗したくないのは、自分自身であって、「失敗してはいけない」とは誰も言っていません。
身近な親や、友達などは、あなたに「失敗してほしくない」とは思っていますが、「失敗してはいけない」とは思っていないはずです。
何を選んでも、「失敗はあります。」
100%の成功が約束されているような正解はありません。
今、あなたが入社しようとしている会社について、知れば知るほど、ネガティブな点がクローズアップされていること思います。
ですが、そういった点は、多少なりともどの会社でもあるものです。
※どの会社にもないようなネガティブな点が見つかれば、避けた方が良いかもしれません。
- 人に貢献出来ているイメージが持てるかどうか
- 理想のライフスタイルを実現出来るかどうか
この2軸で考えた時に、60点~70点程度を付けられるのであれば、十分に選んで正解になる可能性を秘めていると思います。
残りの40点の部分で、ネガティブな要素はあるかもしれません。
入社後に「失敗した~」と思う事もあるかもしれません。
でも、それは、最初からわかっていた事。想定内の話。
「失敗したくない」という自分の気持ちに打ち勝つには、
「失敗はあるもの」として受け入れ、
【入社後には絶対後悔しない】と決める。
意思決定時に埋められなかった残りの40点の部分は、入社後に自分が埋める。
それぐらいの覚悟を持って、意思決定が出来れば、
少々の事では動じない自分と出会えます。
■まとめ
身近な周りの方の声は貴重です。
その声に丁寧に答えていくことで、冷静にその企業を見ることが出来ます。
その上で、改めて点数を付けてみてください。
100点には絶対になりません。
ですが、入社後に100点に近づけていくことはできます。
その為の原動力となるのが、
- 人に貢献出来ているイメージが持てるかどうか
- 理想のライフスタイルを実現出来るかどうか
の2点と、
【絶対に後悔しない】という覚悟です。
意思決定の際には、この覚悟を持てるかどうかが最も重要です。
覚悟を持てないのであれば、入社後に後悔しますので、やめておいた方がよいです。
覚悟が持てれば、誰に何をいわれようと、ぶれません。
覚悟が持てれば、その強い気持ちを持って、周りの人を説得する事も出来ます。
周りの人を説得出来ないのであれば、覚悟がないと判断した方がよいでしょう。
もしかすると、自己分析などから再度スタートしないといけないかもしれません。
急がばまわれです。
焦らず、静かに、自分自身と向き合える環境で、
じっくりと対話をしてみてください。
「好きをしごとに」の箇所で、「なぜ続けられたのか」が大事とお伝えしました。
仕事を楽しんでいる人は、自分の理想の100点に近づけることを楽しんでいます。
覚悟が持てれば、間違いなく仕事を楽しむことが出来ます!
覚悟があるからこそ、楽しむことが出来、続けることが出来ます。
自分のホンネと向き合い、
晴れやかな気持ちで、就職活動を終えてください◎
【関連記事】あわせて読みたい↓
-
転職すべきかどうかで悩んでいるあなたへ~悩みを解消出来る診断方法は1つだけ!~
今の仕事、職場は自分に合っていないような気がする。「転職すれば?」と友人からは言われるが、そもそも転職出来るのかどうか不安。スキルもない、経験もないが可能なのか?なにか良い診断方法はない ...
続きを見る
-
転職しないことはリスクか?~転職しなくても良い人の条件チェック項目あります~
今の会社にこのままいて良いのだろうか?仕事には慣れ、給与もそれなりにもらっている。だけど、就活当初行いたかった仕事が出来ているかというと…? 同期や他社の友人は、海外営業や、プログラマーとして、有意義 ...
続きを見る